30代前半に着ていたお気に入りの服。サイズは問題ないのに、すごく違和感を感じる…
そんな風に「どんな服を着たらいいかわからなくなる」のが40代、とも言われています。
若い子と同じブランドはなんだか窮屈に感じるし、なんだか若ぶって見える。かといって50代向けファッションはまだ早すぎる。無難にシンプルな服でいいか、とファストファッションで誤魔化したりしてみるけれど、お洒落してさあ出かけよう!というときに、着ていく服がない…
実は、私自身がちょっと悩んだ問題でもあります。でも、色々とファッションの勉強をして、ダメダメスパイラルから脱しました。
そのときに、参考にした本を紹介します。
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The Sartorialist
洋書です。洋書ですが、写真集なので英語がわからなくても問題ありません。
The Sartorialistはウェブブログサイト「THE SARTORIALIST」に掲載されたファッション・フォトスナップを書籍化したものです。ですのでウェブでもみることができますが、紙になっているとより空気感が伝わってきます。
ニューヨーク、パリ、ミラノで撮影された一般人を撮影したもので、自己主張があり、流行に溺れない個性や輝きがあり、その人の生き様までもが映し出されたような一瞬を捉えています。
日本の雑誌でもNYやパリ、ミラノのスナップ特集がありますが、「今流行っているバッグ」「流行りのコート」という感じで、画一的なものが多く、それを真似するために「みんな同じような格好をしている」人たちが日本には溢れているような気がします。
この本を見ていると、流行以前にまずは「自分」を大切にしていることがわかります。
下手なファッション雑誌を毎月買うくらいなら、SARTORIALISTを揃えた方がよっぽど参考になるし、垢抜けたお洒落の勉強ができると思います。
けして奇抜というわけではないのに、すごくお洒落に見える。なぜなんだろう、とじーっと写真を見ていると、たとえばボタンのディティールだったり、位置だったり、サイズ感だったり、靴の合わせ方だったり、色合わせであったり。
どんな生き方をしたいのか、どんな自分になりたいのか、そんな風に考えて服を選んだり買ったりしてみたい、と思わせるスナップ集。
厚みが4cmもあり辞書並みです。ボリュームがあり見ごたえ十分。
海外でも大人気で、VOL2、VOL3と続きがあるので、気に入ったら揃えていくのも楽しい。(わたしは持ってます)
The Sartorialist: Closer (The Sartorialist Volume 2)
Advanced Style–ニューヨークで見つけた上級者のおしゃれスナップ
この写真集に登場する女性たちは、ニューヨークの街頭に立つ60歳以上のマダムたち。
「こういう風に年を取りたい」「年を取ってもこんな風にお洒落したい!」そう思える強烈なパワーやメッセージが写真から放っています。
日本の服飾メーカーも、50代以降の服をもっと魅力的にして欲しい。見ているだけで気持ちも老け込んでしまいそうな服づくりはやめて欲しい。そう強く思います。
60歳以上のマダムたちのファッションが40代の女性たちの参考になるかって?
一度見てみてください。すごくカッコイイですから。
40代のうちから、こういう写真集で感性を磨いて、服を選ぶ審美眼を自分の中に持てれば、いかにもオバサン風な服を買うことなくお洒落を貫ける気がします。
日本に着たい服がなければ、ニューヨークやパリに旅行に行って買ってみたいです。
ケイト・スペードのSTYLE BOOK
ファッションデザイナー、ケイト・スペードによるファッション指南本です。
ケイト・スペードは若い子たちもお洒落が楽しめるよう、ちょっと頑張れば買える価格帯のバッグや服を世界に発信し、絶大な人気を博したデザイナーです。
ケイトスペードの服やバッグの宣伝ではなく、あくまでもお洒落をするにはどういうコツやTIPSがあるかを素敵な水彩画イラストを交えてわかりやすく教えてくれます。
パーティや普段着、仕事やお友達との食事会など、シチュエーションによってどんな風に工夫すればよいかを指南しています。
イラストがまたとても素晴らしく、カラフルで色の勉強にもなります。
ソニアのショッピングマニュアル
言わずとしれた、ソニアのショッピングマニュアル。
ファッションを独学で勉強し始めると、必ず目にするのがこの本。
スタイリストでアーツ&サイエンスのオーナー、ソニア・パークさんが自分で使っている服やバッグ、小物、消耗品に至るまで、彼女が厳選したアイテムが101点紹介されています。
ソニアさんは「貯金をするほど馬鹿馬鹿しいことはない」と断言するほど、服飾品にバンバンお金を費やすスタイリスト。高級なものもありますが、私たちにも手が届くアイテムもたくさん紹介されています。
この本に載っているアイテムで持っているものもいくつかあって、ソニアさんの解説を読みながら「うんうん、そうそう!」と頷きながら読みました。
彼女の紹介するアイテムは、どちらかというとユニセックスのアイテムが多いです。なので男性の読者もけっこう多いはず。フリルや花柄などのスウィートなアイテムはほぼ皆無。ですので甘めファッションがお好みの方は路線が違うかもしれません。
今日の買いもの
この本は、神保町の古本屋街をウロウロしていたときにたまたま目についてパラパラめくり、面白そうだと思って買ったもの。
著者の岡本仁さんは某出版社の編集者。奥様の岡本敬子さんはスタイリスト。東京と鎌倉に住まいを持ち、DINKSで気ままかつとことんお洒落に暮らす御夫婦です。
よくもまぁ、こんなに毎日買い物できるね!というくらい、買い物をされていらっしゃいます(笑)
でも全く嫌味でもなく、自分も一緒に買い物しているような気分になって読んでいて楽しい。1ページにポラロイド写真と文章、といった構成で、彼らの審美眼にかなったアイテムがファッションから日用品まで、色々紹介されています。
彼の解説を読んでいると、商品や作り手に対する敬意も感じられて、モノ選びをする際の吟味の仕方や、その商品が誕生するまでの歴史や背景なども書かれていて、ただの消費ではなく、中心にしっかりとした核があるのがわかります。
私たちの買い物の仕方、モノ選びの基準など、参考になるかもしれません。
「今日の買い物」は夫、岡本仁さんセレクトのものが多く、続編は妻、岡本敬子さん、つまり女性向けアイテムが多いです。
鎌倉にも家を構えるお二人なので、海や日焼けした肌に似合いそうなアイテムも多数。
自信を持てる服を着よう
日本の高校生は、20代になるともうオバサン、と言います。
男性も女性の魅力を若さで捉える人もとても多い気がします。
海外旅行をすると、とても自由な気持ちになれるのは、年齢に関係なく皆が思い思いのファッションに身を包み、自信に溢れ、楽しそうにしている気がするから!
50代であろうと80代であろうと、「自分の好き!」を貫いて、それを賞賛する文化がある気がするのです。
私たち40代は、「40代はこうあるべき」みたいな先入観や周囲の騒音に惑わされず、どうどうとファッションを楽しんでいけばいいと思います。
人生一度きり。何が着たいか、何を着るか、あなたが自由に決めていい
当たり前じゃない。
そういう人もいるかもしれません。
でも、他人からどう見えるか、マナー、TPOなどの言葉に翻弄されて、自分よりも他者を優先している人は意外にも多いのです。
ある30代の女性がこんなことを言っていました。
「服やメイクは、自分ではなくて相手に恥をかかせないためにきちんとするべき。なぜなら、外出先で一緒にいて、相手に恥をかかせない、ということが大人の女性のマナー」と。
たしかに一理あります。そういうことを書いている本もたくさんあります。でもわたしは違和感を覚えました。わたしはあまり他人の服装にいちいち「マナー」とか考えたことないですし、ましてや一緒にいて「恥ずかしい」なんて思ったことはありませんでした。
いちいち「今日着ていく服は、友達はどんな風に思うかな。失礼になるかな」なんて考えるなんて、窮屈すぎます。
そりゃあ、友人がパンツが見えそうなミニスカートを履いていたり、シミだらけの部屋着のような格好で現れたらギョッとしますが、常識的に考えてそんなシチュエーション滅多にありません(苦笑)
上に紹介した「Advanced Style」に登場するマダムたちは、そんな窮屈な「世間の目」ではなく「自分スタイル」を優先しているのがわかります。そう、世間の目ばかり気にしていたら、一歩上をいく垢抜けたお洒落なんかできない!と思うのです。
自分が着たい服。着るとなんだかワクワクして元気が出る。街を歩いていると自然にスキップしたくなる。その選ぶ基準が他人にあるか自分にあるかで、随分と心の自由度は変わってきます。
ファストファッションの功罪
ファストファッションは、安いしシンプルだから着まわしに便利だったりします。わたしもよく利用していました。でも、ファッションを勉強していくうちに「もう卒業しなくちゃ」と思うようになりました。
あるアパレルの方にお話をうかがったところ、ユニ〇ロのすごいところは、10代でも80代でも着れる服を作っていること。逆に言うと、どんな世代でも、どんな体型の人でも「無難に着られる」ようなパターン(型紙)になっていて、たとえばシャツなどのアッパーは「ちょっと長め」に作られているそうです。これが「垢抜けない」スパイラルに陥るそうなのです。
お洒落な人は、自分がお洒落に見えるサイズ、というのを熟知していて、「シャツなら肩幅何センチ、着丈は何センチ、身幅は何センチ」という風にベストサイズを知っているそうです。
世代を超えて着られる、という一方で、「バッチリ決まる」デザインにはなっていないのがユニ〇ロ。
お洒落に着こなしているのは、20代の体型を維持している人じゃないでしょうか。
たとえば、20代くらいまでならウエスト周りのぜい肉はほとんどないから、タックなしのスッキリしたシルエットのパンツが綺麗に見える。でも30代以降になってお腹にぜい肉が付き始めると、タックが適度に入って、生地もたっぷり使われていながらスッキリ見えるのですが、そういう服はユニ〇ロでは買えません。
わたしはデザインを仕事にしているのでよくわかるのですが、ほんの5mmの差がデザインの善し悪しを左右する、という経験がよくあります。1cm~3cmの差だと、もう歴然です。別物になる。
いつまでも垢抜けない、という悩みを脱するには、「老若男女誰でも着こなせる」ユニ〇ロを着ているかぎり、無理だ、ということです。
街を歩いていると、とにかくユニ〇ロ率が高い。電車に乗っていると前の座席に座る人のほとんどがユニ〇ロのダウンを着ていた、ということもありました。
そこまで庶民に浸透させたユニ〇ロはすごい!とも思うのですが、みんなが同じ服を着ているのって、「女性の多くがみんなヴィトンばっかり」と嘲笑していたのと何が違うのかしら、と思ってしまいます。
同じファストファッションでもZARAはお洒落上級者の人たちもよく利用していて、デザインも単純なものばかりでなく、シーズンごとにデザインもさまざまなものが出てくるので他人とかぶることもあまりなくおすすめ。
デザイナーの友人曰く、「ZARAは縫製はいまいち。でもパターン(型紙)はよくできているわ。でもデザイナーから言わせれば5万円以上出さないと日本製のブランドでもまともな縫製の服は買えないの。職業柄、服を買う時は内側をひっくり返して縫製を見てしまう。そんなに服にお金をかけられないから、わたしはもっぱらZARAで買ってる」とのこと。
試着はマスト
いまやどこのブランドも自社サイトがあって、ネットショップからオンラインで服を購入できます。
肩幅、身幅、着丈、袖丈等、自分の手持ちの服の寸法を測れば、だいたいのサイズ感はわかります。
でも正面、横、後ろ姿などを全部自分の目でチェックし、腕を上げたり屈んだりしたときに窮屈ではないか、前のボタンを締めると胸のところに皺ができないか、などのチェックや着心地などは、試着しないとわかりません。
縫製、素材感、肌触り、生地の質感、色、襟を立てたときの感じなど、ネットではわかるわけがないのです。
同じ肩幅でも型紙によっては自分に合わないこともあります。「垢抜けないファッションからの脱出」を目指すなら、面倒でも店頭に行って、試着することをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
服を買いに行っても着たい服がない。たくさん服を持っているけれどなんだか垢抜けない。
そんなときに、ノウハウがいっぱい詰まった日本の雑誌を読んでいても「みんな同じ」女性たちが増産されるだけです。
海外のスナップ集を参考にすると、もっと個性的で自由で、お洒落したいと思う心の根っこってなんだろう、と気が付ける気がします。