よく「バランスの取れた食生活をしましょう」と巷では言われていますが、自分の食生活がバランスが取れているのかどうなのか、実際よくわからない…という人は多いと思います。
ちゃんとやろうとしたら、すごく大変です。
でも、一般の方でも簡単にバランスが取れた食事が取れるキャッチフレーズ、「まごこはやさしいよ」というものがあります。これを覚えれば、すぐに実践できる、というわけ。
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バランスよく!って言われるけど、じゃあなにがバランスがいいの?ってわかっている人は少ない
私自身がずっとそう感じていて、「和食を食べていればバランスがいいんでしょ」くらいにしか理解していませんでした。
明確な答えがわからず雲をつかむような感じでした。それが気になって、女子栄養大学の食生活指導士という資格を取り、具体的にどういうふうに食べればよいか、ということを学びました。
ちゃんと勉強すると、何をどのくらい食べればいいのか、ということがわかるようになりましたが、厳密にやろうとするとそれはそれは大変です。管理栄養士という国家資格があるくらいですから、当然ですね。
お肉、魚、野菜、お米をちゃんとまんべんなく食べればいいんでしょ、と思っている方は多いんです。
でもそれなら、ハンバーガーにはパン(炭水化物)、パテ(肉)、野菜(レタスや玉ねぎ、トマト)が入ってるじゃない、ということになるんです。でもハンバーガーひとつ食べたからといって、栄養は全然足りていませんし、「じゃあ栄養素として足りない食材はなあに?」と聞かれたときに答えられますか?ということ。
バランスよく、という言葉は皆さん使うけれど、じゃあ具体的になにがバランス?って聞いてみると、よくわかっていない、というケースが多いんです。
女子栄養大学で学んだ栄養学や調理学等では、使った食材をグラム単位で記録し、4群点数法という方法で献立がどのくらいのカロリーなのか、一日あたりの摂取栄養素の過不足はないかを学びました。
学んでみて、毎日の食事づくりに同じことができるか、といったら到底そんな時間はありませんよね。
「孫子は優しいよ(まごこはやさしいよ)」とは
美肌や健康を維持するには、当然ながら食生活はとても大切です。バランスよく食べるために、誰でも簡単に覚えられるキャッチフレーズがあります。それが「まごこはやさしいよ」。
まは豆、ごはゴマ、こは米、は(わ)はワカメや海藻類、やは野菜、さは魚、しは椎茸やキノコ類、いは芋、よはヨーグルトや発酵食品を指します。
これは、日本の食卓によく並ぶ食材を中心に考えられた語呂合わせで、これを目安にすると、身体や美肌に良いビタミンやミネラルなどが効率よく、そして バランスよく摂れるようになっています。
日本人は長寿、というのは食生活にあり
これらの食材を毎日のように食べてきた日本人。欧米に比べると、調理にかける時間も食材数もまったく異なりますし、日本人の家庭での食事というのはとても素晴らしいものです。
日本人が長寿、というのはこの食生活にあるといっても過言ではありません。
ただし、醤油や味噌など、塩分が効いた調味料をよく使うのが日本食なので、他国に比べると心臓病や高血圧などの割合は高いと言えます。
「まごこはやさしいよ」を食生活に取り入れることで、生活習慣病予防、コレステロールの低下、老化予防、皮膚や粘膜の抵抗力強化、疲労回復、骨粗鬆症予防などの効果があると言われています。
また、この「まごこはやさしいよ」はアンチエイジング、つまり美容にもとても効果があるので、美容に関心のある人は積極的に実践されています。
そしてさらに、認知症予防にも効果あり。やるっきゃありません。
どうやって取り入れればいいの?
「まごこはやさしいよ」は、基本的に1日単位で考えます。そう、つまり毎日実践です。
週に3回は外食だった、朝食抜いた、パンしか食べてない、そばしか食べてない、だから「今日だけはちゃんとバランス良く食べればダイジョーブ!」ってことはありません。心がけはいいですけどね。
「さ」の魚は、もちろん動物性たんぱく質として肉に置き換えてもいいのですが、魚に含まれるDHAやEPAと言われる良質な油は肉からは摂れません。これらが認知症予防やアンチエイジングにはとても効果があるので、できれば毎日、少なくとも週に4日は魚を食べるようにするのが理想。
「い」の芋は、けっこう実践できていない人は多いんじゃないでしょうか。
炭水化物だからお米やパンを食べていればいいんじゃない?とか、芋は野菜だから、野菜を食べていればOKとか思いがちですが、芋のビタミンCは熱を加えても壊れにくい特徴があって、野菜とは別の栄養素として分類されています。
よく高齢の父が「戦争中は米がなくて、芋ばっかり食わされた」とボヤキますが、お米がない時代に十分に栄養を摂取でき、満腹感も得られる芋はとても優秀な食材だったからなのです。食糧がなくて全然栄養が摂れない時代に、こどもたちがたくましく大きくなれたのは、芋のおかげなんですね。
ただし、芋を献立に含めた場合糖質を考えてご飯はいつもよりも8分目くらいにするといいですよ。
「まごこはやさしいよ」は、一日単位で取り入れればいいので、毎食全部含まれている必要はありません。
内容を見てわかると思いますが、和食中心にすると比較的達成できますが、洋食にするとちょっと難しくなります。朝食がパン食の人は、パンとコーヒーだけ、良くて目玉焼きやジャム、という感じでしょうか。
まごこはやさしいよ、を覚えておくと、「じゃあちょっとサラダを付けたそう」とか「目玉焼きにゴマふっちゃえ」とか、自然に実践できるようになるのです。
「まごこはやさしいよ」の食材一挙紹介!
ま=まめ
豆は植物性たんぱく質や腸のはたらきを整える食物繊維が豊富に含まれています。大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモン同様の働きをするので、更年期障害や生理前の情緒不安定などにも効果がありますよ。
主な栄養素:たんぱく質・ミネラル・食物繊維たんぱく質・ミネラル・食物繊維
ご=ごま
ごまには不飽和脂肪酸のリノール酸やオレイン酸のほか、カルシウム、鉄、ビタミンEなどが豊富です。またゴマリグナンという抗酸化成分も豊富で、美容やアンチエイジングにも良いですよ。
ごまは、ゴマすり器を用意して食卓に常時置いておくといいでしょう。そうでもしないと「ほうれん草のおひたしのときにしかかけない」ということにもなりかねない人もいる。
ごまは香り豊かではありますが、料理の味や風味を邪魔するものではないので、基本的にどんなおかずにもパラパラかけて食べるようにするといいですね。
主な栄養素:不飽和脂肪酸・ミネラル
こ=こめ
こは米ですが、できれば白米以外、玄米や5分づき、7分づきのものがいいです。白米にしてしまうと、せっかくのビタミンB群やミネラルを捨ててしまっているからです。
お米は主食としてどんなおかずとも相性がいいですね。粒食なので消化に時間がかかり、血糖値がパンよりも上がりにくく、腹持ちも良いです。
主な栄養素:炭水化物 玄米や胚芽精米にはビタミンB群・ミネラル
は(わ)=わかめや海藻類
カルシウムやマグネシウムなど、ミネラルやβカロテンなどのビタミン類、食物繊維がたっぷり含まれています。
とくに牛乳を飲む習慣がない人はカルシウムが不足しがち。40代以降は骨密度が減る一方なのでカルシウムを意識して摂る必要があるのですが、海藻類にもカルシウムが含まれているのでおすすめ。
や=やさい
美肌づくり、ガン予防、高血圧予防など、あらゆる病気の予防に役立つのが野菜。とくに緑黄色野菜を積極的に食べましょう。野菜にはビタミンCやB群、βカロテン、カルシウム、カリウムなどのミネラル、食物繊維がたっぷりです。
野菜をまんべんなく食べるコツは、生のサラダと熱を通した煮物両方を摂ること。
ガン予防になる野菜の酵素は、火を通すことで壊れてしまうので生のまま食べるのがいいのですが、サラダだと量をたくさん食べられない、サラダに適した品種がある程度限られる、などがありますから、かぼちゃや大根など、煮物も食べるようにしてください。
さ=さかな
魚には良質な動物性たんぱく質はもちろん、血液をサラサラにし、認知症予防にも効果のあるDHA(ドコサヘキサエンサン)やEPA(エンコサペンタエンサン)もたっぷり取れます。
DHA,EPAはとくに青魚に豊富に含まれるので、アジ、サンマ、サバなどを積極的に食べましょう。
し=しいたけ・きのこ類
しいたけをはじめとしたきのこ類のカロリーはほぼゼロ。その上食物繊維は豊富でガン抑制効果が高いので毎日取りたい食材のナンバー1です。
美容ビタミンと言われるB2やB6などのビタミンB群のほか、免疫力を高めるβーDグルカンも豊富に含まれています。
い=いも
ビタミンCというのは元来、火を通すと壊れてしまうもの。とても摂取しづらいのです。ですが芋類に含まれるビタミンCは加熱でも壊れにくい特徴があります。「芋は太るからイヤー」なんて言わないで、美容のためにはむしろプラス!って覚えてくださいね。
また、むくみ解消にも効果のあるカリウムも豊富に含んでいます。カリウムは体内の余分な塩分を外に出してくれる作用があるので、高血圧予防にいいんですよ。
よ=ヨーグルト
とにかく40代以降はカルシウム。骨粗鬆症には女性の70歳以降は二人に一人はなる、と言われていて、本当に真剣に考えなくちゃいけません。骨がモロくなるのは、閉経後の女性ホルモンの減少によるもので、男性よりも女性はかなり深刻なんです。
カルシウムは小松菜をはじめとした野菜や小魚、海藻類にも含まれているんですが、吸収率がちがうんです。カルシウムの吸収率が一番高いのが乳製品。
とくにヨーグルトは発酵製品なので、発酵由来の乳酸菌が腸内環境を良好にしてくれます。たんぱく質も豊富なので、慢性たんぱく質不足になる中高年期以降は積極的に食べたい食材。
ただし、まれに体質がヨーグルトに合わない人がいるようです。腸内細菌との相性の悪さで、本来ならば便秘解消に効果のあるヨーグルトですが、逆に便秘になってしまう人も。
別の記事で書いていますので、参考にしてください。
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まとめ
いかがでしたか?
「まごこはやさしいよ」と覚えてくださいね!
毎日実践することで、5年後、10年後に効果が出てくると思います。「あのときからちゃんとしておけば良かった」なんて後悔しないように!
野菜の旬や効能などを「野菜辞典」にまとめています。こちらも合わせて参考にしてみてください。