現在、認知症の原因疾患の大部分はアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症で占められています。特に、認知症全体の50%がアルツハイマー型認知症で、半分を占めています。
今回は、この2大認知症、アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症の予防方法をお伝えします。
アルツハイマー型認知症の主な危険因子
アルツハイマー型認知症は、その原因が近年少しずつ明らかになっていて、脳血管性認知症と同じく高血圧症などを含むメタリックシンドロームの患者に発症のリスクが高いといわれています。
また、男女別にみると男性よりも女性の方が羅漢しやすい、とされています。
メタリックシンドロームの予防は、アルツハイマー型認知症へのリスク軽減のための予防策でもあるといえます。
メタリックシンドロームのおおまかな基準は、女性ならウエストが90㎝以上、男性なら85㎝以上。40代ですでにウエストが90㎝以上ある場合はすぐに運動や食事制限などのダイエットを開始しましょう。80㎝台にある場合もメタボ予備軍といえます。40代のうちから健康的ダイエットをすることで、メタボリックシンドロームを予防すると同時に、アルツハイマー病予防にもなるのです。
脳血管型認知症の主な危険因子
脳血管性認知症は、脳出血やくも膜下出血、脳梗塞などの脳血管障害の後遺症として起こるため、脳血管障害の発症を予防することが脳血管性認知症の予防策といえます。
脳血管性認知症は、女性より男性の方が多い、といわれています。
これは、女性ホルモンの働きによって、男性より女性の方が動脈硬化の進行が遅いと考えられているためです。
認知症全般における危険因子
喫煙
喫煙は脳梗塞を引き起こすリスクとなりえます。動脈硬化を促進し、人体へのさまざまなマイナス要因を持つタバコは、脳血管性認知症だけでなく、アルツハイマー型認知症の危険因子にもなる、ということが研究によりわかっています。
受動喫煙も含め、喫煙は認知症に対する大きなリスクとなるのです。
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飲酒
適量の飲酒は脳の血流を促し、動脈硬化を改善するなど脳血管性認知症のリスクを下げる効果もありますが、過度な飲酒は高血圧になったり、中性脂肪値を上げたり、動脈硬化の発生や悪化につながるので危険因子になりえます。
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運動不足
運動不足は認知症の発症に大きな影響を及ぼす、と言われています。運動不足は、脳血管性認知症を引き起こす原因ともなる動脈硬化などに影響を及ぼすためです。
仕事で忙しくデスクワーク中心で、日頃から運動をしていない人は要注意。年を取ってから突然運動をしよう、と思っても、十分な筋力や心肺機能が働いていなければなかなかうまくいかないのです。
なにも特別なことをする必要はありません。わざわざジムに行かなくても、毎朝または毎夕、通勤時にひと駅分歩いてみるとか、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を利用する、など、その程度でも認知症リスクを軽減できるのです。
趣味・人づきあいがない
これは性格の問題なので難しいですね。人づきあいをすると気疲れする、気を使い過ぎるなど、苦手な人は少なくありません。でも、認知症、特にアルツハイマー型認知症の危険因子であるライフスタイルの中でも、社会参加活動は脳の活性化に大きく影響を及ぼすといわれています。
積極的に近隣住民と関わり、趣味などを持っている人がどんな人か想像してみましょう。
きっと、好奇心が旺盛で社交的で明るく、開放的な性格の人を想像するのではないでしょうか。
様々な人や社会と関わることは、脳を使うことに繋がるのです。
でも例えば、一度身に着けた技術で仕事をしていて、特に考えたりする必要がない環境にいる場合、仕事的にはとても楽ですが、ルーチンワークにより脳をあまり使っていないとも考えられます。社会的活動というのは、仕事も含め、3つ持っていると良い、と言われています。
たとえば仕事、趣味サークル、学生時代の友人との集まり、習い事、ボランティア活動など、今の自分が関わっている社会的活動はいくつか、数えてみてください。もし仕事しかしていない、ということであれば、ぜひ自分の好きなことや興味関心のあるものはなにか、じっくり考えてみましょう。
アルツハイマー型認知症になる人は、病前はわがまま、頑固、潔癖、しゃくし定規、無口、非社交的、閉鎖的な人が多いと言われています。性格的に社会適応がうまくできず、社会参加の頻度を減少させて認知症になる要因を作ってしまうのです。
積極的に社会に関わっていくことで、危険因子を減らすことになります。
精神的ストレス
適度なストレスは、私たちの生活にハリをうみだす効果的な刺激になりえますがが、過度なストレスはうつ病の原因になったり、自律神経を乱すことにもなりえるので歓迎されるものではありません。
ストレスによって、様々な病気を引き起こす危険因子にもなります。ストレスが血圧に変動をきたし、狭心症や心筋梗塞の引き金になることもあり、それが原因となって認知症となると考えられています。
ストレスの原因、ストレッサーには3つのタイプがあります。
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化学的ストレッサー
ストレスとなる原因が薬物や公害物質などであるもの
物理的ストレッサー
騒音や暑さ、寒さなど
心理・社会的ストレッサー
人間関係や仕事上の問題など
ストレスになっているものがはっきりわかっていれば、それを取り除いたり回避することが一番の近道ですが、心理・社会的ストレッサーは相手があるものなので簡単にはいきません。
ストレスを感じているときに、それを上手に対処したり解消できるように工夫してみましょう。
生活習慣病
生活習慣病は、以前は「成人病」といわれていた中高年に多い病気の総称です。最近では食生活の乱れや運動不足から小学生でもなる人がいて、成人病という名称をあらため、生活習慣病と呼ばれるようになりました。
生活習慣病は、糖尿病、脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満などの病気がこれに該当します。
メタボリックシンドロームや高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心臓病は脳血管性認知症を直接的に引き起こす危険因子となります。
また、肥満、高血圧症、脂質異常症、糖尿病などがアルツハイマー型認知症の発症を高める危険因子となっていることが明らかになっています。
まとめ
いかがでしたか?
認知症全体の約半分はアルツハイマー病で女性の羅漢率が多く、次に多いのが脳血管性認知症です。これら二つの認知症を予防するには、禁煙、適度な飲酒、運動を心がけ、社会活動に積極的に参加したり、趣味を持ったりして常に好奇心旺盛に行動し、友人たちと楽しく過ごすことが大切です。